エディトの社員たちはよく働きます。ITバブルの崩壊と金融不況の到来で売り上げが半減し、社員数も半分以下になった2004年当初は、月平均の残業時間が100時間になり、もっとも多い社員は170時間にも及びました。
現在は、平均30~40時間の残業時間と落ち着いてきましたが、これは金融危機の影響で仕事が減っているせいです。我が愛すべき社員たちは忙しければ土日の休日もいとわずに働きますし、深夜まで残業してくれます。
創立から20年間で辞めた社員を含めて40名ほど採用したと思います。当初は100名面接して1名の採用、応募の少ないときでも30~40名に1名の採用でしたので、書類の選考で約2000名、実際の面接で約1000名に会っている勘定になります。
ダメな社員はすぐにわかります。ところが、良い社員はなかなかわかりません。採用すると、賢くて最初からバリバリ仕事をこなす社員もいれば、当初は伸び悩んでもあとで仕事ができるようになる社員もいます。この見極めがきわめて難しいのです。そこで意識を切り替えました。
ひとつは、これまでの社員にはいない人材を採ろう。金太郎飴のような同じ人材がいても、組織として面白みがありません。もうひとつは、一緒に働きたくなる社員を採ろう、ということでした。これなら、採用して伸び悩んでも、社長として我慢ができます(本当かな?)。
伸びる社員は、伸びようとする意欲が高い人材です。金融リテラシーでも投資意欲が重要な構成要素になっています。仕事でも同じことがいえます。編集の経験や知識がなくても、良い編集者になろうとする意欲が高ければ、早い遅いの違いはあっても、必ず伸びてきます。
金融のクリエイティブは、たしかに難しい分野ですが、一生懸命勉強すれば、ついていける世界です。「好き」になって「コミット」していけば、そのうち何とかなります。ところが、「そのうち」がどれくらいの時間なのか、わからないので、辛抱できない社員が出てくるのです。
「石の上にも3年」ということわざは死語に近くなりました。とはいえ、3年という時間はひとつの目安といってもいいでしょう。
エディト代表取締役 岡田正樹